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企業の取り組み
▼日本ポリオレフィン
消費者の3Rニーズを重視した樹脂開発
薄くて軽くて、しかも強度があり、分別しやすいプラスチックを作ることをテーマに、消費者のニーズに合ったプラスチック製造の一翼を担うのが日本ポリオレフィン株式会社です。同社は、プラスチック製品の原料を供給する立場から、消費者の3R(注)ニーズを満たす合成樹脂の設計・生産を行っています。
買い物時に使うレジ袋を例に挙げて説明しましょう。レジ袋を作るとき、使う資源を減らそうとして単純に製品あたりの樹脂量を減らしてしまうと、その強度や加工時の生産性が落ちてしまいます。この場合、樹脂量を減らしながらも、いかに必要な強度を保つかが重要になってきます。同社の研究開発センターでは何度も樹脂設計を見直し、要求に見合った新たなグレードを開発して、プラントでの試作と評価を繰り返します。それに合格してようやく、薄くて軽くてしかも強い製品が市場に出ることになります。 (注)3Rとは「リデュース(Reduce)」「リユース(Reuse)」「リサイクル(Recycle)」の頭文字である3つの「R」のことです。「リデュース」=ごみの発生を抑制すること、「リユース」=再使用すること、「リサイクル」=再利用すること。資源循環型社会を作っていくために、各企業は3R活動に積極的に取り組んでいます。
リデュース技術のあれこれ
プラスチック製品はもともと石油から作られるため、このプラスチック製品を薄く、軽くすることによって、廃棄物量の削減や石油資源の省資源化を図ることができます。
買い物時のレジ袋の軽量化も、リデュース技術に支えられたものですが、私たちの生活の中にはほかにもたくさんリデュース技術が使われているものがあります。たとえば、買い物時に豆腐などの水が漏れやすいものなどを入れる極薄のポリ袋は、バランスフィルムといわれており、日本では年間40万t使用されています。このバランスフィルムは、高分子量のポリエチレンをベースに昭和電工の成形加工技術によって最初に開発されました。 当初から10ミクロンという非常に薄いものでしたが、現在では7ミクロンまで薄くなり、この10年で30%の軽量化が実現しています。レジ袋の場合も、1975年ごろには30ミクロンだったものが、ポリエチレンの品質改良と成形技術の開発によって現在では20ミクロンにまでなり、開発当初に比べ33%も軽量化されています。 また、現在家庭で使われている食用油ボトルは、昔使われていたガラスびんに比べて、軽くて持ちやすいこと、軽いために輸送時にも省エネになるなどの利点があります。これも年々厚みを薄くする研究が進められたことで、簡単につぶせるようになり、ごみとして排出する場合の減容化も図られました。これは、ポリエチレンとポリエチレンの中間層にEVOHという別の樹脂で作ったフィルムをはさみこんで、食用油の浸透を防止するという技術が成功したことによります。この結果、内側と外側のポリエチレンを薄くすることができ、最近ではさらに10%程度の軽量化に成功しています。 また、使用後の減容化を狙って開発されたものに「つぶせる容器」というものがあります。たとえば業務用漂白剤容器も、ポリエチレンのグレードを工夫することで薄くてもコシがあり、さらに使用後に簡単につぶすことができるようになりました。
リユース技術とリサイクル技術のあれこれ
ビールコンテナーなどの製品の場合、耐久性を高めて何度も使えるようにするだけでなく、帰り便のときには折りたたんで減容化して輸送エネルギーの節約を図れるようにしているものがあります。このようなリユースの良い例が、PE製の折りたたみコンテナー(通称オリコン)です。使用していないときには、折りたたんで容量を5分の1程度に減らし、容器の保管時や返送時の効率の悪さを解決しています。
リサイクルの例として挙げられるのが乗用車のバンパーです。現在、車のバンパーはポリプロピレン製のものがほとんどですが、サンドイッチ成形という技術のリサイクルが始まっています。バンパーの表面には塗装が施されているため、以前はこの塗装をはがしてからでないとリサイクルできませんでした。しかし、この塗装をはがさないままで、破砕→洗浄→再生ペレット化という流れの中で、バンパーのコア材にリサイクルすることが可能になってきました。この再生ペレットを使用したバンパーは、一部の新車や補修用の部品として用いられているほか、今後はその他の外装部品へも応用されることが予想されています。 また身近な例としては、ガラス容器にポリエチレン製の受け口兼キャップが付いている製品が挙げられます。これらも分別しやすさを考え、設計段階からポリエチレン部分が分離しやすいように考えられています。
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