2018年03月掲載
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小鹿野小学校で出前授業

本年1月、小鹿野町立小鹿野小学校で出前授業を行いました。同校で出前授業を行うのは今年で5回目になりますが、そのきっかけとなったのは同校の先生からのご要望によるものでした。

小鹿野町は、埼玉県の北西部、秩父盆地のほぼ中央に位置しており、南・西・東部を秩父市に面し、北部を1000〜2000m近い山塊を挟んで群馬県と隣り合い、美しい自然に恵まれた地域ですが、その歴史は非常に古く、平安時代に編纂された和名抄(当時の辞書)にも「巨香郷(こおかのごう)」の記載がみられます。江戸時代は幕府領として、また信州と江戸を結ぶ街道が通っていたことによる商業の重要な拠点として発展してきました。さらに明治期には絹織物を運ぶ主要中継地として栄え、その面影を今でも町の中心部にみることができます。町政への移行も川越に次ぐなど近代化への動きは埼玉県内でも一二を競い合うほどの先進地域でした。

こういったこともあり、小鹿野は進取の気風に富み、江戸、東京の最新の文化を積極的に取り入れてきました。例えば江戸で修業を積んだ初代坂東彦五郎が帰郷後近所の若者に歌舞伎を教えたことに始まる「小鹿野歌舞伎」は地域に深く根付き、衣装、鬘、大道具を自前で揃え、義太夫、下座、化粧、振り付けを住民のみですべてこなす地芝居として今でも脈々と受け継がれ上演されています。

町には、小学校が小鹿野、長若、三田川、両神の4校ありますが、この中で一番大きいのが小鹿野で、各学年2クラス、全体で360名強の生徒さんが学んでいます。他の3校はいずれも60〜100 人の小規模校です。小鹿野小学校の校区は広いので、遠方から毎日長い時間をかけて通ってくる生徒さんもいます。

今回の出前授業は4年生2クラスを対象に行いました。「松組」、「竹組」ととても親しみやすい名前が付けられています。

出前授業では、まず3Rカードゲームでリデュース、リユース、リサイクルについて学習し、続いてパワーポイントを使ってプラスチックとそのリサイクルについて学びました。そして休憩を挟んで、発泡スチロールの再発泡実験(減容化・原料取り出し・再発泡)とPETボトル片からの綿作成実験を行いました。

3Rカードゲームは、各人に配ったカードについて、組になるカードを持った生徒さんに教壇の前に出てきてもらい、それが3Rの何にあたるか考え、発表してもらうものです。例えば、「小さくなった服」、「弟、妹が着る」、「フリーマーケット」、「町のリサイクルショップ」のカードの組であれば、それらは「もう一度使う」、つまり「リユース」の関係にあるということになります(視点を変えて「ごみの量を減らす」=「リデュース」の関係にあると考えることもできます)。身の回りの物、状況で具体的に考えることで、「リデュース」、「リユース」、「リサイクル」をより理解することができます。組となったカードが3Rのどれにあたるのか最初はわからなかったりとまどったりしていましたが、3Rのどれにあたるか、それはどうしてなのかをみんなでくりかえし考えることで、すぐに元気な答えが返ってくるようになりました。

続いてパワーポイントを使ってプラスチックとそのリサイクルについてのお話を聞いてもらいました。プラスチックに使われる石油は日本では石油全体の数%に過ぎないこと、プラスチックは身の回りのいろいろなところで使われていてみんなの生活にとても役立っていること、でもきちんと分別してリサイクルしないと海ごみ、川ごみとなって環境に影響を与えてしまうからポイ捨ては絶対にしてはいけないことなどを学びました。お話の中で、外国ではプラスチックのお札が使えわれていること、水族館の大水槽は硝子ではなくて実はプラスチックでできていること、メガネのレンズも今ではほとんどプラスチックになっていること、あるいはハムのパックは一枚のフィルムに見えるけれど本当はいろいろな種類のプラスチックフィルムが何層も重ねあわせられていることを説明するとみんなびっくりしていました。

休憩後いよいよ実験です。発泡スチロールの減容化・原料取り出し・再発泡実験では、例えば魚や野菜を市場に運ぶために使われた発泡スチロールが、その後どうリサイクルされるかを学ぶことができます。使い終わった発泡スチロールはひとまとめにしてリサイクル工場に運ばなければなりませんが、発泡スチロールはそのほとんど(98%)が空気ですのでそのままトラックに載せると無駄に空気を運んでいるということになってしまいます。そこでまず発泡スチロールから空気をとり除くことが必要となります。その方法はいろいろありますが、実験ではリモネンを使うやり方で行っています。リモネンはオレンジの皮に含まれる油分で、発泡スチロールをリモネンに入れると、泡を出しながらどんどん小さくなって消えてしまいます。これによって発泡スチロールの原料(ポリスチレン)のみをリモネン中に残すことができます。あとはこのポリスチレンをリモネン中からどう取り出すかでということになります。普通は、リモネンを蒸発させて取り出すのですが、蒸発させたリモネンを回収することが難しく、また教室で行う実験の安全確保の観点から、当協会ではエタノールで分離する方法で行っています。そして分離したポリスチレンに発泡剤を混ぜ熱湯で加熱すれば再び発泡ポリスチレンのできあがりということになります。

当協会の実験は生徒さん自ら行ってもらうことが特徴の一つで、リモネンの匂いを嗅ぐ、リモネンの入ったビーカーに発泡スチロールを入れてみる、エタノールの匂いを確かめる、発泡スチロールが溶け込んだリモネンの入ったビーカーにエタノールを入れてかき混ぜてみる、そして何が起こったかを観察し記録用紙に書いて観察結果を発表すると、いずれも生徒さんにとって初めて経験することばかりです。リモネンに入れた発泡スチロールが泡を出して消えてしまったり、エタノールを入れたら今度は白色の物質がリモネンの透明な液中に突如現れてきたり、米粒大のポリスチレンを沸騰するお湯につけたら大きく膨らんでまた発泡スチロールができあがったりと、その都度生徒さんからは大きな歓声が沸き起こっていました。

PETボトル細片からの綿作成は、PETボトルがリサイクルされ、例えばぬいぐるみの綿や作業服の繊維になることを実際に目で確かめてもらおうというものです。鉄軸をモーターにつなげ先端にアルミ缶を固定した装置にPETボトル細片を入れ回転させ、アルコールランプでアルミ缶底部を加熱します。アルミ缶側面下部には画鋲で小さな穴がいくつもあけてあるので、熱で溶けたPETは遠心力で穴から飛び出しますが、すぐに空気で冷やされるので糸状のものになります。しばらく装置を回しているとたくさんの糸がからみあって綿のようなものができあがります。PETボトルから綿や糸ができるということは学んでいても実際どうやって作られているかは知らないというのが実情です。生徒さんは、くるくる回るアルミ缶から次々と糸が飛び出てくる様子にびっくりし、できた綿を夢中になって手にとっていました。

3月になって小鹿野小学校4年生から感想文が送られてきました。「楽しかった」、「面白かった」、「びっくりした」、「いろいろなことがわかった」、「すごかった」といった過分ともいえる言葉をいただきました。また、「(プラスチックについて)もっと調べてみたい」、「リデュース、リユース、リサイクルを忘れないようにしたい」、「ごみの量を減らすようにしたい」といった生徒さんの思いを知ることができました。

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プラスチックリサイクル関連の企業が地域未来牽引企業に選定

2017年12月、経済産業省は、地域経済牽引事業担い手の候補となる地域中核企業として「地域未来牽引企業」を2,148社選定し、当協会が関係する、日本プラスチック有効利用組合(NPY)と全日本プラスチックリサイクル工業会(JPRA)会員からは、石塚化学産業株式会社(JPRA)、株式会社近江物産(NPY,JPRA)、株式会社サンポリ(NPY)、株式会社リプロ(NPY)の4社が選ばれました。


地域未来牽引企業とは

地域内外の取引実態や雇用・売上高等を勘案し、地域経済への影響力が大きく、成長性が見込まれるとともに、地域経済バリューチェーンの要として、地域経済牽引事業(地域特性を生かし高い付加価値を創出し、地域事業者に対する相当の経済的効果を及ぼすことにより地域における経済活動を牽引する事業)の中心的な担い手として期待される企業とされています。

地域未来牽引企業には「地域経済の大黒柱」部門と「未来挑戦」部門の2つがあり、今回の公募は「未来挑戦」部門を対象とするものでした。

この「未来挑戦」部門の選定においては、新たな地域の牽引役として期待される、魅力ある事業に取り組む企業の事業内容に着目して、事業の特徴(成長性、新規性、独自性等)、経営の特徴(経営者や経営手法に優れた点がある等)、地域貢献期待(地域内事業所間取引額、事業者売上、雇用者数、給与支払い額が増加する等について地域関係者の期待及び協力の有無等)が考慮されました。

新たな地域の牽引役として期待される成長分野の例としては、
・成長ものづくり(医療機器、航空機部品、バイオ・新素材)
・農林水産、地域商社(農林水産品の海外市場獲得、地域産品のブランド化)
・第4次産業革命関連(IoT、AI、ビッグデータを活用、IT産業の集積を地方に構築、データ利活用による課題解決・高収益化)
・観光、スポーツ、文化、まちづくり(民間ノウハウを活用したスタジアム・アリーナ整備、訪日観光客の消費喚起、文化財の活用)
・環境、エネルギー(環境ビジネス、省エネルギー、再生可能エネルギー)
・ヘルスケア、教育サービス(ロボット介護機器開発、健康管理サポートサービス、専門職の専修学校整備)
などがあげられています。


選定方法

自治体(都道府県、市区町村)、経済団体(商工会、商工会議所等)、業界団体、金融機関(銀行、信用金庫等)、報道機関(新聞社、TV局等)が推薦し、有識者で構成される選定委員会で選定されました。

審査では、以下の評価項目につき突出して優れている企業に高い評価が与えられました。
1.事業の特徴(事業の成長性はあるか、事業に新規性・独創性はあるか等)
2.経営の特徴(経営者に特筆すべき点はあるか、会社の経営手法に優れた点はあるか等)
3.地域内貢献期待(地域内の事業所間取引額、事業者の売上、雇用者数、給与支払い額が増加する等について地域関係者の期待及び協力があるか等)


(参考)地域未来投資促進法とは

地域経済牽引事業の促進による地域の成長発展の基盤強化に関する法律の略称で、地域の特性を活用した事業の生み出す経済的波及効果に着目し、これを最大化しようとする地方公共団体の取組を支援するものです。
・国の基本方針に基づき、市町村及び都道府県が基本計画を策定し、国が同意します。
・同意された基本計画に基づき、事業者が策定する地域経済牽引事業計画を、都道府県知事が承認します。
・地域の事業者は、地域経済牽引事業計画を策定し、都道府県知事が承認することで、事業者は、ヒト(人材)、モノ(設備投資)、カネ(財政・金融)、情報、規制の特例措置等の支援措置を受けることができます。

例 株式会社サンポリへの選定証

今回の選定された4社の中には、ホームページで「地域未来牽引企業として一層地域社会に貢献する」との決意を示した会社もありました。なお、「地域未来牽引企業選定」にかかる経済産業省のホームページには、今回選定された4社の事業概要についても以下のとおり掲載されています。


1.石塚化学産業株式会社(東京都北区) http://www.icskk.com/
・1957年東京都千代田区に設立し、樹脂コンパウンド、リサイクル、商社機能を合わせ持つプラスチック素材の総合メーカー、豊富な検査機器で安心安全な材料をご提供します。
・関東工場は関東平野の中心(埼玉県加須市)に位置し、同業他社との連携が取りやすく、地域性を生かし輸送コストとCO2削減が図れます。
・品質が悪くマテリアルリサイクルが困難な廃プラを、いかに原料化していくか、機械的にどう異物を除去するか、また技術的にどう物性を向上させるかを常に研究しています。

2.株式会社近江物産(滋賀県栗東市) http://www.ohmi-bussan.co.jp/
・1977年に栗東市で設立し、リサイクル業の認識から、ものづくりメーカーを意識して積極的に技術開発を行う原料メーカーとして取組んでおります。
・全国14ヶ所に拠点を持つリサイクルネットワークを構築し、全国的な廃プラスチックのリサイクル・再生原料化を行っています。
・より高品質な原料を安定供給出来るよう技術力を向上させ自動車等の工業用部品に特化し、循環型社会作りに貢献を目指します。

3.株式会社サンポリ(山口県防府市)http://www.sunpoly.jp/
・「資源循環型社会」の構築に貢献すべく、1972年に山口県防府市で設立されて以来、廃プラスチックによる“ものづくり"を通じ、新たな価値としての「製品」を開発しています。
・「廃プラで何かをつくりたい」という声に応え、長年積み重ねてきたノウハウと磨いてきたセンスで「こうしたらもっと良い」付加価値をプラスしてご提案致します。
・廃プラで製品化する業種は農業、漁業、園芸、土木、電気、ガスなど多岐に渡り、長年この業界で、培ってきた企画力・技術力・生産力でお客様のニーズにお応えします。

4.株式会社リプロ(岡山県岡山市)http://www.ripro.co.jp/
・1971年岡山市に設立、廃プラスチックのマテリアルリサイクルを行い、1986年業界初のJ1S認証工場として境界杭、土木資材、複合樹脂原料を製造販売しています。
・杭の高付加価値化として屋外IoT向けICタグを内蔵した「情報杭」、その進化版で、小型センサを活用した「情報発信杭」を開発し環境保全防災事業で国土安泰を目指します。
・環境配慮エコテクノロジーと情報インテリジェンス技術との融合商品の開発を「地球にやさしい」「小さな大企業」のもと世界に向け取り組んでいます。

経済産業省としては、今後、選定された方々が地域未来投資促進法などの支援施策を活用し、地域未来牽引事業を活発に行うことによって、事業性の高い地域産業や良質な雇用・賃金が、地域に投資・人材を更に呼び込む好循環が形成されるよう目指していきたいとのことです。

■出典 経済産業省ホームページ
 http://www.meti.go.jp/policy/sme_chiiki/chiiki_kenin_kigyou/index.html

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身近なモノでカガクに触れよう!
〜科学技術館サイエンス友の会の教室から

サイエンス友の会では、2014年からプラスチック循環利用協会の協力を得て教室を開いています。身近なモノとして使われているプラスチック。この教室では、プラスチックが石油化学製品であること、プラスチックにはいろいろな仲間があること、リサイクルとゴミについて、製造、高分子化学や密度、環境、デザインといった観点から、楽しく実験・工作をしながらプラスチックについて学べるようにプログラムを組んでいます。

実験教室開催概要
科学技術館、サイエンス友の会とは?

科学技術館は、公益財団法人日本科学技術振興財団が運営する科学館です。1964年に東京都千代田区北の丸公園に開館し、産業界や官界の支援を受けて、主に青少年を対象に科学技術・産業技術の知識・理解の普及啓発を行っています。展示のコンセプトは、自分で触って、動かしてみて理解するハンズ・オン形式で、科学の基礎原理から生活に密着した産業技術や先端科学までを学ぶことができます。また、他の科学館では珍しい、展示テーマと関連の深い業界団体や助成団体等の協力による「業界団体出展方式」をとっており、常に新しい展示手法などを開発しています。

サイエンス友の会は、科学技術館が開館して以来、54期(2017年度)続いている会員制の実験工作教室です。現在は、小学3年生〜高校生までを対象にした正会員と、その家族(主に保護者)を対象にした家族会員で構成されています。サイエンス友の会では、子どもが自ら行動を起こすこと − 「考える」、「使う」、「つくる」、「やってみる」、「観てみる」に重きをおいて活動しています。何事も「きほん(ルール)」をしっかり身につけられるよう、じっくり時間をかけて行って行きます。基本さえ身につけられれば、ここではいろいろなことを、どんどん進めていくことができます。また、社会教育ならではの、学年や分野の壁を取払ったプログラムつくりを心がけ、「実験なら実験だけ」ではなく、仮説を立てる、実験や工作の進め方を考える、実験に必要な道具をつくる、結果をイラストにして残す、お互いに考えを話すといった「STEAM」(S:Science、T:Technology、E:Engineering、A:Art、M:Mathematics)教育を実践しています。

科学技術館
実社会での経験者が次世代の専門家を育てる

このようにサイエンス友の会では、分野横断的な取り組みを行っておりため、科学者、技術者、アーティストなどのいろいろな専門家の方々の協力が必要です。子どもたちに「科学・技術」がいかに「社会」で役立っているかを実感してもらうためには、やはり社会で活躍されている、あるいは企業のOBやOGの方の「チカラ」が不可欠となります。科学技術館は、様々な企業団体、企業の協力をいただいて運営をしておりますので、サイエンス友の会でも、そのような企業で活躍されている方々に講師や指導者として、たくさんご参加いただいております。実社会の経験者によるお話は、子どもたちが新しい科学・技術と触れ合うことができるだけではなく、社会に求められている人材、スキルや、成果を得るまでの手順ややるべきことなどの話を直接届けることができます。

近年、勉強や習い事が忙しい子どもたちは、家で「お手伝い」をする時間もありません。そのため、社会生活におけるルールを知る機会が少なく、周囲を気にかけることがおろそかになりがちです。このことは、注意深く観察することにも結びついています。一応にして自分たちが使っているものにどのような技術が使われているか、その仕組がどうなっているのか気が付きませんし、自分が勉強したことと結び付けることができません。また成果主義が浸透しているためか、「きほん・ルール」を無視して早く良い結果や答えだけを求める、失敗を「恥ずかしい」と思うことが多いようです。サイエンス友の会では、実社会の大人と係ることで、少しでも、将来、科学・技術を担っていくためのマインドを持つチャンスをつくってあげられればと考えています。

サイエンス友の会主催 実験教室の様子
プラスチック教育の課題

サイエンス友の会の教室参加者は、小学校中学年が多く、プラスチックを高分子化学として扱うのはなかなか難しく、どうしても社会問題を中心にプログラムを組むようになってしまいます。身近な製品であり、どこにでもあって、日常生活には欠かせないものですが、その構造や性質を学ぼうとすると、高校生以上のレベルになってしまいます。楽しい化学実験・工作はいろいろなところでも実施されていますが、「面白かった・楽しかった」といったといった一過性のものになりがちです。もう少しプラスチックの本質に触れたあとで、その内容を確かめるための実験を行うためには、中学生以上が参加する教室が理想であると考えます。一般的にも科学館等における中学生・高校生の来館者数は非常に低いのが現状ですが、教室が成立するだけの人数が集まればもう少し専門的なプログラムが組めるものと思っています。残念ながら、主な参加者の学年を考慮すると、親子教室として、化学的要素の難しいところは大人の方に語りかけることで、親子で知識を共有してもらうことにとどまっているのが現状です。今後、どのように中学生以上を取り込んで行くかが、サイエンス友の会全体としても課題となっています。

実験教室 講義の様子
プラスチック循環利用協会とのコラボ

教室では、子どもたちに、身の回りにあるプラスチック製品を探し出してもらったり、意外な使われ方をしていることなどを紹介しながら、プラスチック製品ができる過程や再利用について学んでもらいます。日本はプラスチックの有効利用率が83%(プラスチックリサイクルの基礎知識 2017より)もあり、「捨てればごみ!分ければ資源!」という「エコ&クリーンキャンペーン」が行き届いているといえます。このような調査データから、各自治体が行っている取り組み −ゴミキャラやゴミ箱のデザイン、ゴミの収集方法などを紹介し、子どもたちへのゴミに関する周知度をはかり、日本のゴミ埋め立ての現状や世界のゴミ事情なども理解した上で、将来の社会活動において今から知識を持って行動を身につけておくことが大事であることを協会の皆様方から直接お話を伺っています。また、プラスチックにはいろいろな種類があり分別する必要があること、そのための簡単な分別方法 −密度を使う、予想を立て実験をして、同じように見える製品も、異なる性質を持っていることを学びます。親子教室では、最後にプラスチックコップ(立体)から、キーホルダーをつくる工作を行います。ここでは、プラスチックの性質を紹介しながら、プラコップが作られる過程や、もとの形に戻る性質を考えながら、立体のコップに書いた絵が平らな板になることを想像しながらデザインしていくことに挑戦します。ただなんとなく絵を描くのではなく、出来上がりを想像しながら作業をしていく間には、どの方向から見ると出来上がりの絵がわかるとか、どのくらい縮むのだろうかという比を考えながら取組み、親子で協働する姿も多く観られました。

ゴミ出しは「大人の仕事」ではなく、科学的な知識を持ち分別ができることで、「自分たちの将来の地域社会を良くする取り組み」として捉えてもらえたのではないかと思っております。これからも、身近なモノを利用して、そのモノに関わる人々に、身近なカガクとして社会的な活動を紹介して頂き、子どもたちの成長を支えていただければと思っております。

プラスチック循環利用協会協力 実験教室の様子
科学技術館サイエンス友の会の連絡先
東京都千代田区北の丸公園2-1
下記お問合わせフォームよりお願いします。
http://www.jsf.or.jp/science/info/

科学技術館サイエンス友の会 木村かおる

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